安部龍太郎箸『家康(三)長篠の戦い』感想レビュー
大河ドラマ「どうする家康」に触発されて読み始めた
安部龍太郎氏『家康』シリーズ
第三巻は
です。
ページ数…366ページ
一巻や二巻と比べると少し分量が多いです。
今回は3日ほどで読むことができました。
三巻は
三方ヶ原の戦いでの大敗後からスタートです。
今回も人物相関図が載っています。
三巻まで読んでいると
もうこの相関図に頼らなくても
読み進めることができるようになりました。
武田信玄に大敗した後に家康は強くなっていきます。
昔から
・負けや失敗から学ぶことは多い
・失敗を恐れずに突き進め
とよく聞きます。
家康もこの敗戦で失ったものは大きいですが、
それを糧に大きく成長していきます。
三巻では
⚪︎再起をかけて信玄と再び向かい合う家康の葛藤
⚪︎宿敵信玄の死のよる勢力図の変化
⚪︎武田勝頼との心理戦や外交戦の攻防
⚪︎長篠の戦いで見せた見事な戦略と戦術
⚪︎信長からの信頼を獲得するも複雑な心境の家康
などが書かれています。
また三巻では、織田信長の野望が明らかになり、
その壮大さと次元の違いを目の当たりにして、
信長の偉大さと強さの秘密を知ることになります。
尊敬の念や敵わないという気持ちがありつつも
強引なやり方に承服し切れない
家康の複雑な気持ちも表現されています。
さらに、
「徳川家を守らなくてはいけない」
「織田信長には逆らえない」
といった理由により
親族を殺さなければならない
悲しい場面もあります。
そして、側室との間に新たに子供が生まれますが、
当時の出産の考え方について知ることができます。
今の時代では考えられない思考です。
その辺りの発見もおもしろいと思います。
第四巻は
甲州征伐
です。